いよいよ組み立てです
まず胴体に水平尾翼をはり付けます。
つぎに、主翼は胴体を中心線を合わせて、しっかりとのり付けします。
一番大切なことは、主翼と、胴体がすき間なく密着されること。
翼をとりつける際には、胴体の上面をハサミなどでしごいて、平らにしてから密着するように貼り合わせます。
またしっかりと乾かします。
水や泥がしみ込まないように、クリヤラッカーを塗る作業は、
しなくても別に差し支えないので、私はしませんでした。
ねじれ、曲がりをたんねんに直して調整
紙ひこうきは「作ること40%、あとの60%は調整」だそうです。
胴体を手に持って、正面から、また後ろからも見て、
胴体や翼のねじれ、曲がりをたんねんに直すことが大事です。
機体を真上から見て、垂直尾翼が胴体と平行であるか確かめます。
性能を良くするには、主翼の揚力を大きくして、できるだけ抵抗の小さいものにします。
機種によって調整が違うと思いますが、
「暮しの手帖」の機種では、主翼を指でていねいに曲げて丸みをつけています。
(このとき山の中心がやや前になるようにします。)
主翼を少し(10度ぐらい)上にそらせます。
また、重心の調整は、胴体の▲印のところをピンセットで支え、
機種が上がるようならゼムクリップを機種につけてます。
自分で作っていたときは、板鉛を胴体のあらかじめ開けた鉛穴に入れてました。
小学生でも説明を読みながら、そんなこともやっていたようです。
試験飛行での調整や、飛ばし方の方法など
こちらの二宮さんのページを参考にしてみてください。
WEB版『航空と文化』 二宮康明 「日本で生まれ育った高性能紙飛行機」
トンボと飛行機が原っぱにいた風景
『暮しの手帖』の記事は、こんな書き出しではじまっています。
「空高く、飛行機を飛ばしてみませんか。
材料は紙だけですが、これはほんとうによく飛ぶのです。
・・・飛ばすときは、グランドのような広々としたところでやること。ずいぶん遠くまで、ひろいに行かねばなりませんから、運動グツで足ごしらえをしていくことです。」
小学生が作ったような機体でも、風にのると原っぱを飛び出していってしまいました。
数機はそれで紛失したように思います。
私は今でも原っぱという場所が好きです。
手つかずになっていて、その土地の植物や、虫、鳥などが集う場所。
夕方に、草むらのかげに群れて飛んでいるイトトンボの虹色の美しさなど、
トンボと共存できていた時代を懐かしく思い出します。
1967年の国際大会でグランプリを受賞した競技用機 (N-078A)
今でも一番美しいデザインに見えます。
「新10機選4 二宮康明の紙飛行機集 よく飛ぶ競技用機 II」に収録