紙ヒコーキの作り方 二宮康明 1972年 その2

いよいよ組み立てです

まず胴体に水平尾翼をはり付けます。

つぎに、主翼は胴体を中心線を合わせて、しっかりとのり付けします。

一番大切なことは、主翼と、胴体がすき間なく密着されること。

翼をとりつける際には、胴体の上面をハサミなどでしごいて、平らにしてから密着するように貼り合わせます。

またしっかりと乾かします。
 
水や泥がしみ込まないように、クリヤラッカーを塗る作業は、
しなくても別に差し支えないので、私はしませんでした。

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ねじれ、曲がりをたんねんに直して調整

紙ひこうきは「作ること40%、あとの60%は調整」だそうです。

胴体を手に持って、正面から、また後ろからも見て、
胴体や翼のねじれ、曲がりをたんねんに直すことが大事です。

機体を真上から見て、垂直尾翼が胴体と平行であるか確かめます。 

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性能を良くするには、主翼の揚力を大きくして、できるだけ抵抗の小さいものにします。

機種によって調整が違うと思いますが、
「暮しの手帖」の機種では、主翼を指でていねいに曲げて丸みをつけています。
(このとき山の中心がやや前になるようにします。)

主翼を少し(10度ぐらい)上にそらせます。


また、重心の調整は、胴体の▲印のところをピンセットで支え、
機種が上がるようならゼムクリップを機種につけてます。

自分で作っていたときは、板鉛を胴体のあらかじめ開けた鉛穴に入れてました。
小学生でも説明を読みながら、そんなこともやっていたようです。 

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試験飛行での調整や、飛ばし方の方法など

こちらの二宮さんのページを参考にしてみてください。

WEB版『航空と文化』 二宮康明 「日本で生まれ育った高性能紙飛行機」 
 

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トンボと飛行機が原っぱにいた風景

『暮しの手帖』の記事は、こんな書き出しではじまっています。

「空高く、飛行機を飛ばしてみませんか。

材料は紙だけですが、これはほんとうによく飛ぶのです。
・・・飛ばすときは、グランドのような広々としたところでやること。ずいぶん遠くまで、ひろいに行かねばなりませんから、運動グツで足ごしらえをしていくことです。」


小学生が作ったような機体でも、風にのると原っぱを飛び出していってしまいました。
数機はそれで紛失したように思います。

私は今でも原っぱという場所が好きです。
手つかずになっていて、その土地の植物や、虫、鳥などが集う場所。


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夕方に、草むらのかげに群れて飛んでいるイトトンボの虹色の美しさなど、
トンボと共存できていた時代を懐かしく思い出します。


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1967年の国際大会でグランプリを受賞した競技用機 (N-078A)

今でも一番美しいデザインに見えます。
「新10機選4 二宮康明の紙飛行機集 よく飛ぶ競技用機 II」に収録


merimaa88.hatenablog.com


二宮康明の紙飛行機集 よく飛ぶ競技用機 (新10機選)

二宮康明の紙飛行機集 よく飛ぶ競技用機 (新10機選)

  • 作者: 二宮康明
  • 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
  • 発売日: 2010/06
 

二宮康明の紙飛行機集 狭くても楽しめる旋回用機: 新10機選5 (切りぬく本 新10機選 5)

二宮康明の紙飛行機集 狭くても楽しめる旋回用機: 新10機選5 (切りぬく本 新10機選 5)

  • 作者: 二宮康明
  • 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
  • 発売日: 2014/10/09
 

二宮康明の紙飛行機集 よく飛ぶ競技用機II (切りぬく本 新10機選 4)

二宮康明の紙飛行機集 よく飛ぶ競技用機II (切りぬく本 新10機選 4)

  • 作者: 二宮康明
  • 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
  • 発売日: 2013/07/19