昭和の「暮しの手帖」から

創刊号〜70年代「暮しの手帖」バックナンバーから。珠玉の記事をピックアップ

『暮しの手帖』の表紙 第50号〜第60号 伝説的な商品テスト

第50号:Summer

f:id:Merimaa88:20170314170008j:plain
1世紀50号 1959年7月 フィルム

昭和34年4月の皇室のご成婚と、創刊50号を祝うような薔薇の表紙。

ピンクの薔薇の花ことばは、「grace(上品)」「gratitude(感謝)」「happiness(幸福)」

また、この年の5月には、オリンピック夏季大会に立候補した東京が、デトロイト・ウィーン・ブリュッセルの3都市を破り、開催地に選出され、1964年(昭和39年)10月に東京オリンピックが開催されます。

6月に『暮しの手帖』は50号を出しました。
創刊号から11年、部数は75万部、編集部は22人に。
あとがきでは、「わたくしたちの小さな歴史」として50号までの歩みを振りかえっています。

第51号:Autumn

f:id:Merimaa88:20170314183115j:plain
1世紀51号 1959年9月 フィルム

「第50号を出しましたとき、おもいもかけず、たくさんの方から、お祝いのお便りをいただきました。・・・お会いしたこともない方たちが、日本中のいたるところから、わざわざ時間を割き、紙と切手を使い、こうして、お便りを下さり、おめでとうを言って下さったのです。

こんな冥利につきる、ありがたいことがあってよいものでしょうか。なかには、お前たちより、もっとうれしい、おめでとうをいうのは、この仕事が、この世の中に50号も続いたというそのことに対してだ、とおっしゃってくださる方もありました。

しかも、ほとんどの方が、バックナンバーを絶版したことについて心配して下さいました。もしやっていけない日がきたら、広告をのせないで定価をあげてほしい、とおっしゃっていただきました。・・・とても元気が出ました。第一号を出したときのように、元気が出ました。」(51号 あとがきより)

第52号:Winter

f:id:Merimaa88:20170314203555j:plain
1世紀52号 1959年12月 フィルム

第53号:Spring

f:id:Merimaa88:20170314204444j:plain
1世紀53号 1960年2月 フィルム

この号から、暮しの手帖の柱だった「日用品テスト」「買物案内」という商品テストの欄が姿を消します。

「途方に暮れるような思いをしたことも、何度かありました。勇気を持つということが、口でいえば生やさしくても、いざ実際の場にいきあたると、それがどんなにむつかしいことかを、しみじみと思い知らされた何年間だったとも申せましょう。」(あとがきより)

『暮しの手帖』で取り上げる商品は、どんなものでも必ず実物をテストしているので、この号からワクをはずし、垣根を取り払ってしまうことに決めたのです。

第54号:Early summer

f:id:Merimaa88:20170314213809j:plain
1世紀54号 1960年5月 フィルム

暮しの手帖は、日東紡と「ふきん」を共同研究。
アメリカ視察旅行で大橋鎮子さんが持ち帰ったサンプルをもとに、どんなふきんがよいのか、メーカーと共同研究するはじめての試みでした。


merimaa88.hatenablog.com

merimaa88.hatenablog.com

第55号:Summer

f:id:Merimaa88:20170314221202j:plain
1世紀55号 1960年7月 フィルム

一つ五円のアメ玉をグラスに盛って。

f:id:Merimaa88:20170314221224j:plain

目次に使われた、夏らしい貝のイラスト原画。

第56号:Autumn

f:id:Merimaa88:20170314224402j:plain
1世紀56号 1960年9月 フィルム

ランプも花森さんのたいへんに好きなアイテム。


f:id:Merimaa88:20170314225231j:plain

「ベビーカーをテストする」

帽子をかぶったお洒落な装いの7人の女性が、ベビーカーを押す有名な写真。
撮影は花森さん自身のようです。
7月の終わりから8月はじめの炎天下、都内のひとまわり7kmのコース。
へばってしまった病人が2名出たそう、おそらく熱中症ですね...
交番のおまわりさんの職務質問もあったそう。

第57号:Winter

f:id:Merimaa88:20170326150414j:plain
1世紀57号 1960年12月 オイルパステル


f:id:Merimaa88:20170317114031j:plain

「石油ストーブ」
商品テストの長い歴史のなかで、もっとも大きな反響をよんだもののひとつ。
イギリスのアラジン社製ブルーフレームの性能が、国産品をすべての点で圧倒した。

第58号:Early spring

f:id:Merimaa88:20170317224501j:plain
1世紀58号 1961年2月  フィルム

「商品テストこぼればなし」では、石油ストーブをテストした時には、あやうく、研究室を焼いてしまうところだったそう。

「もちろん、万一にそなえて、消火器と砂は準備しておきはしましたが、まさか、あんな大きな焰(ほのお)が、あんなにすぐ出るとは思いませんでした。
・・・倒してみたら、トタンに火が出ました。これは大変だとおもいましたが、それでも計画通り40秒、1分とにらんでいるうちに、とうとう焰が天井にまで届くようになってしまいました。
こんなことをしていたら、火事になるので、涙をのんでテストを中止、こんどは大あわてで消火です。無我夢中でした。」

第59号:Early summer

f:id:Merimaa88:20170318012105j:plain
1世紀59号 1961年5月  フィルム

穴のあいた板にグリーンピースを置いていった春らしい表紙。

第60号:Summer

f:id:Merimaa88:20170318154001j:plain
1世紀60号 1961年7月  フィルム

f:id:Merimaa88:20170318160108j:plain

新型の電気洗濯機のテスト。
各メーカーとも、スマートなデザインになったが、今持っている古い型を大切に使ったほうがいい、という結果。

f:id:Merimaa88:20170318161002j:plain

富本一枝:文 藤城清治:切り絵  童話「カブトムシ先生」

バッタやトンボ、蝶にハチ、カブトムシにカミキリムシ、かつては暮しの身近にたくさん見かけましたが。




merimaa88.hatenablog.com

merimaa88.hatenablog.com