昭和の「暮しの手帖」から

創刊号〜70年代「暮しの手帖」バックナンバーから。珠玉の記事をピックアップ

続・台所の「ふきん」をあなどるなかれ 1960年

昭和35年、日東紡と暮しの手帖社の共同研究として、2年がかりで作り上げられた新しいふきん。
丈夫さ、吸水性、使いやすさ、あらゆる角度からテストを重ねたふきんです。

それでも・・・生乾きで使い続けたら、やっぱりふきんは臭くなってしまいます。

『暮しの手帖』がまとめた上手なふきんの使い方、6つのポイント、さらに詳しく見てみましょう。

上手にふきんを使うポイントは?

f:id:Merimaa88:20170531104704j:plain

①十分に乾いていないものを使わないこと

なま乾きのふきんには、とかくバイキンがいます。
そういうふきんで食器をふいたりするのは、見たところきれいにしたつもりでも、じつは逆にバイキンをこすりつけていることになります。
十分乾いたふきんなら、その点心配がありません。

②たっぷりした大きさで地厚なものを使う

たっぷりした大きさがないと、十分にふきんの役目を果たせません。
厚くて大きいと、ふくときの能率が上がるからです。 


f:id:Merimaa88:20170531105001j:plain

③まとめて石けんできれいにセンタクする

使ったたびに、流しでコチョコチョと水洗いするのは、気休めみたいなもの。
といって、そのたびにせっけんで洗うのも、手間がたいへん。
一日使ったぶんをまとめて、あくる日の朝でもセンタクするようにします。

④かならず日光にあてて十分に乾かすこと

いくら乾いていても、室内で乾かしたのでは、バイキンは残っています。

必ず外で日光にあてて乾かすことです。 

もし雨が続いたりして日に干せないときは、めんどうでも1枚ずつアイロンをかけます。(注:現在は、電子レンジを使う手もあります。)

バイキンはアイロンの熱で死滅するからです。


f:id:Merimaa88:20170531220516j:plain

⑤4人家族で、10枚以上のふきんを用意すること

ふきんが汚れたりビショビショになったら、必ずセンタクした新しいのを出して使うには、ある程度の枚数が必要。雨などでセンタクできない日のことも考えると、10枚以上は用意しておきたいもの。

センタクしたふきんは、台所の流しに近い戸棚か引出しに、誰にでも分かるように場所をきめてしまっておくようにします。


f:id:Merimaa88:20170531222346j:plain

⑥使ったふきんをまとめておく場所を工夫すること

1日分のふきんをまとめてセンタクするとなると、使ったふきんをまとめておく場所を考えます。
ふつうのセンタク物入れと別に、何かカゴを用意しておきましょう。

ふきんの大腸菌 殺菌方法

基本は、「石けんでよく洗って、必ず外でお日さまに当てて乾かすこと」なんだと思います。

その他の殺菌方法として、

宮城県保健環境センターの「布巾の殺菌効果の検討(2011)」によれば、ふきんの大腸菌の殺菌には次の3点が有効でした。

*煮沸
*次亜塩素酸 ナトリウム溶液 
*電子レンジ(マイクロ波照射)

https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/10233.pdf


ぬるま湯で中性洗剤で洗っただけでは、ふきんに大腸菌は残ってしまう。
そこで、どうすれば完全に殺菌できるかテストしたところ、次の3つの方法で大腸菌などは完全に殺菌された。

①100°Cの熱湯で 5分間の煮沸を行う。

②1mg/L 以上の濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液へ 5分間浸ける。

③電子レンジで1分間以上の加熱  


以上のテスト結果から、

ふきんは、まず「洗剤でよく洗ってから、外で日光の紫外線に当てて乾かす」のが基本でしょう。(Lukiesh の実験によれば、盛夏・晴天・正午の太陽光では、シャーレ中の大腸菌は64分間で99.99%が殺菌される。) 

梅雨や雪など、外に干せない時期があります。

そういったときは、

①なべに水を入れて100°C に沸騰させて、ふきんを5分間煮る。

②あるいは、電子レンジで1分間以上の加熱で、大腸菌等が完全に殺菌されます。
(電子レンジの加熱 30秒間では、ふきんの温度が 60~70°C程度で、十分な殺菌効果が得られない。1分間以上の加熱で、80~90°C程度の温度状態になる。) 

③また、高温でふきんにスチーム・アイロンをかけるのも効果的です。

(暮しの手帖の時代、電子レンジはなかったので、日光とアイロンが主な方法でした。)

次亜塩素酸ナトリウムは、プールや水道の殺菌消毒、漂白剤など幅広く使用されています。しかし、酸と混合すると塩素を発生して危険だったり、高濃度での使用はふきんに塩素の残留も考えられるので、なるべく薬品を使うのは控えたいものです。




良質なふきんが、結局お得です

さてさて・・あらためて見直してみると、台所のふきんは小さな布でありながら、毎日よく働いて酷使に耐えている存在なんだと分かりました。

それならば、ふきんはどんなものがよいのでしょう?

『暮しの手帖』が考えたのは以下の点でした。 

①水をよく吸うもの
②洗って丈夫なこと
③しなやかなもの
④ケバのつかないもの
⑤サイズが大判なもの 

それを日東紡と共同研究して、拭きやすく、ケバが付かず、乾きやすいふきんをレーヨンと綿の混紡でつくったのが、今なおロングセラーになっている日東紡のふきんです。


f:id:Merimaa88:20170603221544j:plain
 

そして、ふきんの管理には、こうして洗ったり、乾かしたり手をかけるのですから、ふきん自体が良質なものでないと意味がないです。

それは、良く考えられたアウトドア用品を使い込む楽しさと似てさえいます。

水で濡らしたときの、「さあ、拭こう」というしなやかさが特徴なので、段違いに能率があがるし、使い勝手も確実に気持ちがよいもの。


f:id:Merimaa88:20171024000011j:plain

日東紡ふきんは、パナマ織という織り方を採用。

綿65%・レーヨン35%で、水をよく吸い、キュキュっと拭ける。速乾性もあり、丈夫。

安い使い捨てポリエステルは、ケバがすごく抜けて、ふいた机にケバが残るのが分かるぐらい。ケバがつかないというのは、予想外に大きなポイント。

そうなると、安いだけで選んでも、それは本当に安いといえるのか?と疑問に思えます。


f:id:Merimaa88:20170604004742j:plain

外で太陽と風を浴びて乾かしたTシャツを着る気持ちよさと同じ。

石けんでよく洗って、お日さまで乾かしたふきんを使う台所と、臭いのついたケバの出るふきんを使う台所とでは、何かが一変してしまう、、、

使い古したふきんは、そうじなど、何でも使えます。これもまた、使い心地は優秀。

ふと思いついて、「非常用の持ち出し袋」の中にも、このふきんを入れておくことにしました。


★縁に色の入っていない真っ白いもの(「とと姉ちゃん」バージョン)もあります。キッチンをシックにまとめたい方に。


日東紡の新しいふきん「とと姉ちゃん」バージョン 5枚入

日東紡の新しいふきん「とと姉ちゃん」バージョン 5枚入

  • 出版社/メーカー: ニットーボー新潟株式会社
  • メディア: ホーム&キッチン
 

日東紡の新しいふきん12枚組 赤

日東紡の新しいふきん12枚組 赤

  • 出版社/メーカー: 日東紡績
  • メディア: ホーム&キッチン
  •  
 

 

merimaa88.hatenablog.com

merimaa88.hatenablog.com