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昭和の「暮しの手帖」から

創刊号〜70年代「暮しの手帖」バックナンバーから。珠玉の記事をピックアップ

『暮しの手帖』の表紙 第61号〜第70号

第61号:Autumn

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1世紀61号 1961年9月  フィルム

第62号:Winter

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1世紀62号 1961年12月  フィルム


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天ぷらの油などに火が入ったら・・・濡れタオル、ぴったりとしたフタをするのが有効、という『暮しの手帖』の結果は、現在の横浜消防局でも同じでした。
横浜市消防局 初期消火


★常原久彌さんの「一皿のご馳走」がスタートします。

帝国ホテルで修行、パリで2年ほど勉強した後、新大阪ホテル、帝国ホテルの料理長をつとめ、連載スタート時は大阪グランドホテルの料理長でした。それまで、新聞雑誌などに話すことは好まなかった人といいます。
料理の作り方、レシピというよりは、なんだか一流ホテルの料理を楽しみながら、常原さんの語りを聞いているような気分になる連載です。

第1回は、トリのシュニッツル、かにのコクテル、ブロッコリーのマヨネーズかけ、パンケーキのアップルソースかけ。

足かけ5年の連載は、写真を撮りなおすなどして「一皿の料理」にまとめられました。   


一皿の料理

一皿の料理

  • 作者: 常原久彌
  • 出版社/メーカー: 暮らしの手帖
  • 発売日: 1974/08/25
  • メディア: 大型本
 

 

第63号:Early spring

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1世紀63号 1962年2月  フィルム

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表紙をめくるとリンゴ色の目次。
当時の編集部と印刷・製版・製本スタッフの名前も記されています。

第64号:Early summer

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1世紀64号 1962年5月  フィルム

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表紙の花の色にあわせた目次。
印刷、というより版画に近いような感覚のある紙の質感。

あとがきは、値上げのお知らせ。

「もうこのままでは、どうにもやってゆけなくなりました。申し訳ありません。この号から値上げさせていただきます。」

創刊号は110円。たった半年あとの第3号は140円。
「なにしろ大げさにいうと、朝目をさましたら、物のねだんが上がっていたという昭和24年の春でした。」

昭和27年の春に160円に値上げして、それから10年はずっとこの定価のままでしたが、
「・・・しかし、おわらいください。私たちの気持ちがいじけそうなのです。おなじ商品をテストするにも、なるたけお金のかからないものをえらぼう、といった、情けない気持ちが、ちらと心の底の方で動きそうなのです。暮しの手帖がどんなことがあってもまもりとおさねばならない一線が、ひょっとして、と思うとおそろしいのです。」




第65号:Summer

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1世紀65号 1962年7月  フィルム

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この年の5月から、東京は「水ききん」となり、給水制限が開始されていました。。
1964年の東京オリンピック直前の夏にも、東京は異常気象から水ききんになっています。

「いまのところ、水道は、朝の十時ごろから、夕方の五時ごろまで、とまってしまいます。つまり、日中は一滴も水が出ないのです。暑い日など、仕方がないからジュースを買ってきて飲むしまつで・・・」

「それもこの水キキンはちょっとやそっとの雨では、とても解消できそうにない、いつかの狩野川台風みたいなすさまじいことでもなければダメだというのですから、まったくゆううつになってしまいます。」(あとがきより)

第66号:Autumn

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1世紀66号 1962年9月  フィルム

持ち寄った編集部員のネックレスを、ガラスの上に置いて撮影した表紙。

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目次の色はエメラルドグリーン

第67号:Winter

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1世紀67号 1962年12月  フィルム

二度目の「石油ストーブ」のテスト。

ストーブは前回より格段によくなっていた。
あとがきでは「近頃こんなにうれしかったことはありません。」
よい商品を作ってもらいたいからこその商品テスト、決してムダではなかったという報告。

「二年前、やはり私たちは石油ストーブをテストしました。57号でした。
おぼえていて下さる方も、あるかもしれません。テストの結果はひどいものでした。イギリスのブルーフレームにくらべると、まるでお話にもなんにもならないものでした。
そのときのテストで、私たちがいちばん苦労したのは、じつは結果の表現だったのです。・・・しかし、事実をまげることはできません。雑誌が出ました。そのあと・・・」


☆〈オリンピック景気〉のはじまり。
1962年(昭和37年)11月〜1964年(昭和39年)10月までの高度経済成長時代の好景気。

第68号:Early spring

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1世紀68号 1963年2月  フィルム

「私たちは、ごらんのように商品のテストや紹介をしています。いいかえると、商品の批評をしているわけです。
そのために、いちばん大切なことは、〈ひもつき〉にならないことです。
この一線だけは、どんなことがあっても歯をくいしばっても、まもりぬかねばなりません。」(あとがき:なぜ私たちは商品をもらわないか)


第69号:Early summer
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1世紀69号 1963年5月  フィルム

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もくじは植木鉢と土のような色で。

第70号:Summer

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1世紀70号 1963年7月  フィルム

花森さんの好きな鉄道模型用の建物に彩色したもの。 


小島信平さんの「おそうざい十二ヵ月」は、第33号(昭和31年)から連載をはじめて8年。
大阪の「生野」という懐石料理屋の小島さんに、編集部は何度も足を運び、おばんざい(大阪で、おそうざいのこと)を依頼しました。 

松本政利カメラマンの写真はモノクロでも美しく、今でもファンの多い名料理集です。


おそうざい十二カ月

おそうざい十二カ月

  • 作者: 小島信平,暮しの手帖編集部
  • 出版社/メーカー: 暮しの手帖社
  • 発売日: 2007/02
  • メディア: 大型本
 

 

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